2004/12/5
株式市場の年末年始相場について考える
金価格がNY市場で16年ぶりの高値をつけたということで、商品市場全体が盛り上がっているかと思えば、それこそ盛り上がってるのは金だけで穀物はボロボロだし、原油も大きな調整が入って、と意外とたいしたことないんですよね(笑)。
これというのは、個人的には今の日経平均にも言えると思うんです。日経平均は上がらないけど、意外と個別銘柄で見たら元気のいい会社っていうのはいくつもある。そう考えると、株式投資におけるポイントっていうのは、「株価の上がる会社、上がらない会社の見分け方」に尽きるということですね。今回は年末ということもあり、株価動向について少し書いてみようと思います。
今の国内市場の状況を振り返ってみると、今年の中ほど、6月くらいから、非常に重い展開になっております。結論を先に書いてしまいますが、僕はその展開というのは、まだしばらく続くのではないかと思っております。
理由の一つは、景気後退。世界的に今は景気後退しておりますので、日本もややGDPの数字がマイナスだったという形で、少し景気がスローダウンしているという流れがあります。ただ、その一方で日本の構造改革が民間レベルで非常に進んできて、企業レベルで見ると、多少のことがあっても利益を出し続けるような会社が出てきたということです。つまり全体のマクロ経済が下がっていても、利益成長している会社が出ているということですから、この2つの理由が拮抗している間は、しばらく1万1000円を挟む状態でわりと重い展開が続くのではないかと思っております。
円高・原油高。この二つの問題に関しては、多少視点を変えなくてはいけない時期に来ている気がしているのですが、「過剰な円高、過剰な原油高は企業業績を圧迫する」。これというのは決して間違いではありませんが、円高がかつて80円割れまで進んだことがありますけど、そのときに比べて、海外で生産して、海外で販売するといった形を取る企業が増えていますから、それほど円高の影響を受けない会社も増えてきています。
また原油の影響度も、世界的にみると備蓄量が日本では非常に大きくて、むしろ原油高はアメリカのほうがマイナスの影響がでるくらいです。ですから、原油価格高騰の影響も、ずいぶんと抑えられていますよね。
つまり、原油の影響も円高の影響も、もちろん大きく動けばインパクトがありますが、根本的に見れば、それほど悲観視することはないのではないでしょうか。1ドル=100円を切って、90円台になれば影響が出てくると思いますが、現状の水準であれば、企業のやり方次第で充分にカバーできると思っています。
さて、そういったことをふまえての2005年の動向についてですが、個人的にはあまり楽観視していないところがあります。景気が少しスローダウンしていくという前提で考えたときに、「株価が上がるのか下がるのか」という議論ではなく、下がるのを前提として、「どこが底値なのか?」というのを探る形で相場に取り組んだほうがいいということですね。
いずれにしろ、2003年の4月につけた7000円台の底値は歴史的な大底でしょうから、そこから考えたら今回の下げは浅い下げで済むと思います。そこでどういう銘柄を手がけるか、それが一番重要な課題なのではないでしょうか。
今後の有望銘柄。どのあたりから出てくるのかとは、なかなか明確にはいえませんが、まずはITの中から何銘柄か出てくるのは間違いないと思っています。ただ、一方で古臭い業種だと思っている会社の中で、新しい考え方を取り入れている会社が面白いのではないでしょうか。そういう会社であれば大化けもあると思います。来年はいいトレードになるといいですね。