2004/11/23

投資対象としてのインド市場の実力

 

 昔、Mr.マリックが「ハンドパワー」と言って、あるのかないのかわからないような超能力(手品)の話がありましたけど、今はインドパワーがすごいらしいです(笑)。元から人口の多い国ですから、爆発力が備わっているのでしょうが、実際に金融サービス業者の間では「中国市場には外資がすでに入っていて手遅れ。次はインド」という機運が高まりつつあるそうです。

  かつてはアジアNIES(新興工業国・地域群)が、急成長を遂げる国・地域として高い注目を集めていました。しかし、これからはBRIC’s(ブリックス)の時代がきた、ということなのでしょうか。
   BRIC’sとは、ブラジル・ロシア・インド・チャイナの4国を示しており、21世紀中、最も高い経済成長を遂げる国として注目されています。ただ、高い成長率が期待されても、投資手段が限られるという問題点がありました。特に、これら4ヶ国のなかで、最も高い成長が期待されるのはインドですが、現時点において、インドに投資する手段を個人が入手するのは極めて困難でした。

  ところが今回、ピーシーエーアセットマネジメントが「PCAインド株式オープン」を設定したことによって、比較的簡単にインドの株式市場に投資できるようになりました。このファンドは「ファンド・オブ・ファンズ」といって、複数の投資信託に分散投資するタイプです。
 具体的には「Pruインディア・エクイティ・オープン」と、「PCA国内債券ファンド」の2ファンドを組み合わせて運用しますが、前者についてはファンド資産の90%程度、後者については10%程度を組入比率としています。
  ファンドの運用実績を左右する重要なポイントになるのは、当然90%を組み入れる「Pruインディア・エクイティ・オープン」の方ですが、このファンドは、ムンバイ証券取引所ならびにナショナル証券取引所に上場されている株式などを主要投資対象としています。インドの経済成長にともない、株価の成長を中長期的に獲得していくのが、このファンドの狙いです。

  ただ、この手のファンドを購入するに際して、いくつかの注意点があります。それを認識した上で、そのリスクを許容できるという人のみ、購入を検討するべきだと僕は思いますが、まず先進諸国の株式市場に比べて、市場規模が非常に小さいため、ちょっとした買いや売りによって価格が乱高下することが挙げられます。
  したがって、タイミングを捉えて売買を繰り返し、利ざやを狙うといったスイングトレードの方法では、うまく利益を重ねることが難しい。つまり大事なことは、その国の経済成長を捉えるという大きなイメージで、中長期的に保有する、ということですね。
  コストを考えても、この手のファンドで短期売買を繰り返すことは、決して得策ではありません。ファンドを保有している間にかかる信託報酬の率は、年率1.28835%と、この手のファンドにしては比較的低めに設定されていますが、ファンドを購入する際に取られる購入手数料が、極めて高く設定されています。ちなみに、購入手数料の利率は3.675%。これは、他の日本株ファンドの購入手数料が2%程度であることを考えると、極めて高い利率設定であるといえるでしょう。
  これだけ購入手数料が高いと、売り買いを繰り返したら、手数料負担が重く、運用実績の低下につながってしまいます。その意味でも、中長期で保有するしかないのです。仮に3.675%の購入手数料でも、10年間保有すれば、1年あたりの手数料負担は0.3675%まで軽減されます。その良し悪しは別にして、この手のファンドを購入する際には、長期保有が前提にどうしてもなってしまいますね。

  他、インドに関する投資の動きだと面白いのは、インドの先物市場の話でしょうか。今月の初め、貴金属の商品先物を扱っている東京工業品取引所では、インドを代表する商品取引所である「マルチ商品取引所(MCX)」と協力関係構築に関する覚書を締結しましたが、そのインドの商品先物市場の盛況ぶりは目を見張るものがあったそうです。
  インドは政権交代の影響で先物市場が40年以上閉鎖されていましたが、昨年に再開し、わずか1年の実績ですが、市場参加者数は日本の約64倍の700万人に達しているそうです。
  インド人はもとから数学的センスがあるとはよく聞く話なのですが、そういうところからも元から投資に向いている民族なのかもしれませんね。これからみなさんも注目をしてみてください。   



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