2004/10/17

「リスクに見合ったリターン」の追求

 

 さて、今どきの投資でひと山当てようとしたら、どんなものがあるのでしょうか?
 ビジネスの世界でも、ここ一、二年をのぞけば、「冬の時代」と言い切ってしまえ るくらい景気が良くなかった。儲かったものというのは一部のベンチャービジネスぐ らいであまり聞きませんでしたよね。
 なんだか一般の方が「もうバブルのときみたいに簡単に儲ける時代なんてないんだ から騙されないようにしよう」という意識が今はあるから、景気が少しずつ良くなっ ている今でも、なかなか昔みたいに消費も伸びないし、新しい風を吹き込んでくれる 企業も生まれて来ない。そんな感じがしますね。
 こういったことって株の世界でも同じように感じます。明らかに二年前や三年前よ り投資環境は良くなっていますが、一時的に儲かっても見切りを失敗すると元の木阿 弥の状態になってしまい、高値づかみをしたあと、いやな思いをした上に投げそこな う。
 つまり、世の中にはそんなにうまい話は転がっていないってことなのかもしれませ んが、それでも明らかに良くなっているんですから、前と違ってほうっておいたら二 度と株価が戻ってこないという心配は少なくなってきましたよね。

 こういう風に考えたときに、いつも僕が思うことがあって、それは「外国の証券会 社は上手い」ってことだったりします。下げ相場でも上げ相場でもかなりの利益を上 げていますし、それも日本の証券会社のように株式売買の手数料稼ぎの利益よりも自 己売買、オプション取引、デリバティブ商品などでの利益のほうがはるかに多いんで す。
 ここ10年以上、商売のうまさでは日本の証券会社は外国系の証券会社にかなわな い。では、彼らの真似をすればいいじゃないかということになりますが、それには大 きな資本がいりますし、世界的な情報網と精密な分析能力が必要です。

   話は少し変わりますが、世の中にはお金儲けには少し遠いですが、ギャンブルとい う楽しみもありますよね。ギャンブルというと眉をひそめ、まともな人間がするもの ではないという人が多いですが、人間は何かしらギャンブル精神を持っています。
 同じ仲間の投機という言葉もあります。投機と投資の差は?と聞かれると、まとも に答えるのには骨が折れますし、また投機は投資ではないという人も多いのですが、 厳密に言うとそれは長期、中期、短期の時間的な問題とリスクの大きさの違いに他な りません。
 ギャンブルは短期ないし、超短期でリスク最大100%。逆に言えば、外れれば掛 けたお金だけ損をする。競馬、宝くじなどはここに入ります。投機というと時間は中 期になりますが、商品系の取引、あるいは株の信用取引、デリバティブ商品などに代 表されます。最後に投資ですが、投資は株式、投資信託、あるいは製造業、サービス 業などに自らの責任において工場や設備に資金を投入することに当たります。しか し、最近はビジネス・サイクルの時間がだんだん短くなってきたので、これも投機的 な考えに近くなっていますよね。

 経済学ではここらへんをもっと論理的に説明するのでしょうが、実践経済の世界の 中にいる我々にはあまりこのような理屈は必要ないです。ただ、理屈までは知る必要 はないですが、それぞれの違いや性質というのは知っておいたほうがいい、というこ とはあるかもしれません。なぜなら、それがそれぞれの投資を攻略する上で、戦術立 てていく手がかりになる可能性があるからです。

 僕の投資において基本となっている考え方があります。言うなれば、投資のポリ シーですよね。それは「リスクに見合ったリターン」を追求していくことです。投資 に成功するためにはできる限りリスクを抑えることが必要です。これは当たり前です よね。でも、かといって極端に保守的な運用では期待するパフォーマンスは実現でき ません。
 つまり、投資商品の性質を知るということは、それぞれの商品のリスク度合いを 理解し、そのリスクに対するリターンを計算するということです。ごくごく一般的 に、ハイリターンの商品には、ハイリスクが伴うものです。ですから、高いリスクを 負ったのにリターンが少ない、というのは、残業手当もつかないのに、残業している のと同じで「割に合わない」という考え方もできるはずです。
 みなさんも投資をする上で、そこらへんの「リスク度合い」を計るアンテナの精度 ももう少し上げていくと、きっと投資に勝つスキルも上がっていくはずです。



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