2002/11/30

ネット取引で何が変わったのか? 
 
 
 
 今は株式投資にしろ、為替の売買にしても、昔ながらの証券会社に連絡して注文を出すというやり方よりもインターネットによる「ネット取引」が普及されてきています。これが若い人にとっては主流であっても、50代60代の年輩層にまで広まっているのかというのはデータが出てくるのを待つしかないんだけど、僕が顧客と接している中での体感的には、若い人だけでなく30代より上の層の方もネットに参入してきている、という印象を受けます。
 
 では、このネット取引。我々の日々の投資環境にはどのような影響を与えているんでしょうか。最近、「ネット取引の普及で何が変わったのか」と質問を受けることが多いんですけど、あらためて面と向かって聞かれると答えに窮することがあります。
 手数料の安さや情報入手の容易さ(迅速さ)、この2つがネット取引の利点であったように思えるけど、手数料自由化と情報公開の流れが、いまやそれを当たり前のモノとしています。ですから、ネットのそれをメリットと感じなくなっているほどで、そう感じてしまうと通常取引とネット取引の境界線というのがわかりにくくなっていきます。
 
 しかし、当然のこと、ネット取引と通常取引とは違います。そして、むしろネットの売買は通常投資に多大な影響を与えています。そのため、これからは通常投資の人も、ネット取引の仕組みについて詳しく知っておくことが大事になってくるでしょう。
 これはどういうことかというと、信用取引をしない人にとっても、信用取引の仕組み・システムを知る必要があるのと同じく、ネット取引をしていないしていなくても、その仕組み・システムは知っておいた方が良いということです。
 
 個人的に多くのお客さんと話をさせていただき、そして自分のお客さんの状況とかを考えてみると、ネットであろうと通常取引であろうと、相場に対して何もわかっていない人間、つまり素人は負けています。じゃあ、そう書くと「相場なんて素人の手を出すモノじゃない」「素人だから負けるんだ」って思われてしまうんですけど、僕が言いたいのはそういうことじゃなくて、『自分がやっていることのリスクもルールもわかっていない人間が相場に負けてる』ってことを言いたいわけなんです。
 素人とプロの境目なんて、僕に言わせるとそれくらいの差しかなかったりします。リスクを知っていれば、ある程度のところで見切りをつけて損切りできるし(素人はそれができないから負ける)、ルールをちゃんと理解していれば、相場の損の責任を他人に転嫁することもない、ということですね。
 
 では、今回のネット売買に関してはどうなのか。詳しくは次のコラムにマニア向けとして書きたいと思うのですが、個人的には『やる側』にとってはネット取引を選択するのも通常取引を選択するのもどっちも変わらない、と思ってます。今は各会社とも情報に関しては、どんなものでも言えばもらえますし、情報量の違いに大差はありませんから。ようはもらう情報がみんなフラットで一定だったら、そのもらった情報から相場を読み解く個人の分析力に差が出るだけですよね。
 そして、その分析力に自信がなければ通常取引にして、その証券会社や商品会社の相場観を参考にしながら相場を張ればいいし、自分に自信があれば手数料が安く、買いたいときにすぐ自分で買えるネット取引を選べばいい。ただ、それだけのことです。
 
 ネット取引をしない人であれ、その仕組みなどを知っておいた方が良いというのは、実は単に知識としてのそれではありません。ネットの売買を使用しようと通常取引を使用しようと「証券市場(まぁ為替なら為替の市場と言うことだけど)」という単一の市場を使うということには変わらないんです。
 ですから、ネット取引の普及によって自分の通常取引にどんな影響があるのか、そしてそれに対して自分はどう対処するべきなのか。それらを知る必要があるということです。
 
 大概にして、ネット取引で負けている人を見ると、単に「手数料が安い」ってだけで、ネット売買を選択している人ばかりですけど、手数料なんて本当は関係ないんです。ちゃんと相場さえ読めれば利益という中から手数料というモノが持って行かれるだけの話ですから。
 ネット売買の普及によって市場の中に、どんな影響が与えているのかは次回書きますけど、これもあくまで「そういう傾向」というだけであることを頭に入れて、読んでもらえればと思います。
 
 ちなみに、僕みたいに自分で相場を見る人間は、もちろんネット使いますよ(笑)。別にこのコラムはネット取引を否定する文章では全くないので。ようはネット参入による影響を考えて相場をやりましょう、というちょっとマニア向けのコラムだったりします(笑)。
 
 

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